概要・目的

データサイエンスとは,様々なデータを数理科学技術を使って分析し,結果を判断し,さらにそこから新しい知見を導出することを目的としています.そういうと簡単そうですが,世の中には実に多様なデータがありますし,分析の目的も違うでしょうし,さらにそれらに応じてそこで使う技術も違ってきます.従って,データの性質を見極め,そこから判断に有益な情報や知識を抽出するために適切な技術を選び,時には新規に開発できるような人材 ~ データサイエンティスト ~ が,あらゆる分野において必要になります.

こうした必要性を鑑み,文部科学省のサポートによって,数理及びデータサイエンスを中心とした全学的な教育を行うセンターが本学を含む全国6大学に設置されることとなりました.

九州大学数理・データサイエンス教育研究センターは,平成29年10月に設置されました. そして,”Open Science and Open Education with Open Mind“をスローガンとして,データ解析が苦手な人にも得意な人にも,学生さんにも教員にも,産業界にも他大学にも,データ解析の面白さと重要さを伝えていくための講義やイベント,教材開発やカリキュラム準備を実施しております!  こうした活動を通して,データサイエンスが自分の研究に役立った方,データサイエンスを面白いと思ってくれる方,データサイエンティストを目指す方が,様々な分野から一人でも多く出てくることを目指しています.

センター構成員は,数理情報学系だけでなく,人文学研究院,芸術工学研究院,病院,工学研究院,ライブラリサイエンス(統合新領域学府)など様々な部局に広がっています.このことは,現在のあらゆる科学技術分野においてそれだけデータ解析が重要であることを示しています.本センターでは,このように九大らしく「部局や分野間の壁を越え」,全学協働体制で互いに高めあいながら,様々な分野に貢献していきます.

センターの部門と役割

数理・データサイエンスコア部門

  • 数理・データサイエンスの教育プログラム、教材や指導方法など(以下「教育プログラムなど」)を開発する
  • 本学の学部や大学院に、教育プログラムなどを提供し普及する

多分野連携部門

  • 学内の様々な部局から、数理・データサイエンス関連の固有の課題や利用される技法を収集し、整理する
  • 部局固有のデマンドや教育実施状況に応じて、基本とする教育プログラムを改変し、最適化する

学外連携部門

  • 他大学の教育機関などに、教育プログラムなどを提供する
  • 実践教育に関して、企業等と産学間連携ネットワークを構築する
  • 拠点校で構成されるコンソーシアムに参画する
  • 上記3点により、学外とのネットワークを構築する