低年次データサイエンス教育

本ページでは,本学の「低年次データサイエンス教育」について,「リテラシーレベル」および「応用基礎レベル」の両プログラムについて説明しています.

1.リテラシーレベル

【背景】

本センターも所属する数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムでは,データサイエンス教育の全国の大学への普及・展開に向けた活動の一環として, 分全ての大学・高専生(約50万人卒/年)を対象にした「数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)モデルカリキュラム ~ データ思考の涵養 ~」を取りまとめ,2020年4月に公開しました.

構成科目と内容 】

九州大学では,このモデルカリキュラム(リテラシーレベル)に対応する教育プログラムを,2018年度より全学に対して実施して参りました.同プログラムは以下の2科目より構成されます.

  • 情報科学(→シラバスの例
    • 全学教育である基幹教育科目.全学部の学生が卒業要件に含むことのできる単位を取得可能(共創学部,理学部,芸術工学部及び農学部は必修,他学部は選択).2018年度よりリテラシーレベルのデータサイエンス・AIの内容を含むように見直された.(さらに2021年度からは応用基礎レベルの内容を含むようにさらに見直された.) 2018-2020年度統計では全学1年生のおよそ60%が履修.
  • サイバーセキュリティ基礎論 (→シラバスの例
    • 全学部1年生の必修科目として2017年度に新設

上記2科目は,モデルカリキュラムの内容に以下のように対応しています.

  • 情報科学
    • 現在進行中の社会変化(第4次産業革命、Society 5.0、データ駆動型社会等)に深く寄与しているものであり、それが自らの生活と密接に結びついている
    • 「社会で活用されているデータ」や「データの活用領域」は非常に広範囲であって、日常生活や社会の課題を解決する有用なツールになり得るもの
    • 様々なデータ利活用の現場におけるデータ利活用事例が示され、様々な適用領域(流通、製造、金融、サービス、インフラ、公共、ヘルスケア等)の知見と組み合わせることで価値を創出するもの
    • 実データ・実課題(学術データ等を含む)を用いた演習など、社会での実例を題材として、「データを読む、説明する、扱う」といった数理・データサイエンス・AIの基本的な活用法に関するもの
  • サイバーセキュリティ基礎論
    • 活用に当たっての様々な留意事項(ELSI、個人情報、データ倫理、AI社会原則等)を考慮し、情報セキュリティや情報漏洩等、データを守る上での留意事項への理解をする

【本プログラムで身につく能力】

  • データ分析技術に関して,どのような技術がどのような課題において活用されているかを,自身の所属する学術分野(学部)における具体例とともに理解し,さらにその技術の基礎についても,学習できます.また画像や音声という身近な情報もデータであり,それがどのように計算機内で扱われているかについても学習できます(以上,情報科学).さらに,データ活用におけるリスクや留意事項(個人情報保護法,著作権法等)についても,サイバーセキュリティとの関係も踏まえながら,学ぶことができます(サイバーセキュリティ基礎論).

【講義資料】

  • 本プログラムを構成する2科目の講義資料(「情報科学」についてはデータサイエンス・AI関連部分)は,以下から閲覧できます.

【本プログラムの修了要件】

  • 上記2科目「情報科学 」「サイバーセキュリティ基礎論」 の単位取得をもって,修了と認めます.
  • 2021年度より工学部においては「データサイエンス序論」(必修)が開始されています.同講義は「情報科学」で扱うデータサイエンス・AI関連の内容を工学部向けに大幅に拡充したものです.その基礎部分においては「情報科学」との重複が多いため,工学部学生は「データサイエンス序論」の単位取得をもって「情報科学」に替えることができるとします.

数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)

【自己点検評価結果(2021.5)】

2.応用基礎レベル

【背景】

本センターも所属する数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムでは,政府の「AI戦略 2019」において,「文理を問わず一定規模の大学・高専生(約 25 万人卒/年)が自らの専門分野への数理・データサイエンス・AIの応用基礎力を習得」することとされていることを踏まえ,「数理・データサイエンス・AI(応用基礎レベル)モデルカリキュラム ~ AI×データ活用の実践 ~」を取りまとめ,2021年4月に公開しました.

構成科目と内容 】

九州大学では,このモデルカリキュラム(応用基礎レベル)に対応する教育プログラムを,2021年度より全学に対して実施して参りました.同プログラムは以下の3科目(情報科学・データサイエンス序論はいずれかを受講)より構成されます.

  • 情報科学(→シラバスの例
    • 全学教育である基幹教育科目.全学部の学生が卒業要件に含むことのできる単位を取得可能(共創学部,理学部,芸術工学部及び農学部は必修,他学部は選択).2018年度よりリテラシーレベル,そして2021年度からは応用基礎レベルのデータサイエンス・AI教育に対応すべく内容を見直した.2021年度統計では全学1年生の56%程度の学生が履修している(次項「データサイエンス序論」が必修の工学部を除けば,79%が履修している.)
  • データサイエンス序論 (→シラバスの例
    • 工学部1年生全員の必修科目として2021年度に新設.工学系で必要となるデータサイエンス・AIの基礎的および一歩進んだ内容を広く網羅している.
  • プログラミング演習 (→シラバスの例
    • 本学1年生の必修・選択必修・選択科目

上記3科目は,モデルカリキュラムの内容に以下のように対応しています.

  • 情報科学・データサイエンス序論
    • 応用基礎コア「Ⅰ.データ表現とアルゴリズム」「Ⅱ.AI・データサイエンス基礎」の大部分を含み,また一部に「Ⅲ.AI・データサイエンス実践」を含む.
  • プログラミング演習
    • 主として「Ⅲ.AI・データサイエンス実践」を含み,また一部に「Ⅰ.データ表現とアルゴリズム」の「プログラミング基礎」や「アルゴリズム」を含む.

【本プログラムで身につく能力】

  • 本学の「低年次DS教育」応用基礎レベルでは,専門分野への応用・活用に向けた課題解決のための実践的な能力を育成する.具体的には,文理すべての学生に理解しやすいよう配慮された教材を通して,データ分析法とその背後にある数学的基礎概念や,今や多くの分野で利用されているAI関連技術に関して,各分野での具体的活用事例を含め,幅広い知識を身に付ける.さらに,最新のプログラミング環境の利用法およびプログラミング基礎・アルゴリズムを学びつつ,データの加工や可視化,AI(ニューラルネットワーク)の挙動観察など,実践的なスキルも身に付ける.

【講義資料】

  • 本プログラムを構成する「情報科学」「データサイエンス序論」の講義資料(「情報科学」についてはデータサイエンス・AI関連部分)は,以下から閲覧できます.

【本プログラムの修了要件】

  • 「情報科学」「プログラミング演習」両科目または「データサイエンス序論」「プログラミング演習」両科目を修了することで,プログラム修了と見なします.

データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(応用基礎レベル)

  • 九州大学は「低年次データサイエンス教育」および関連する「特色ある試み」で,応用基礎レベルプラスの認定を受けております(2022年8月24日~2027年3月31日).
  • 申請書はこちら

【自己点検評価結果(2022.5)】

3.リテラシーレベル・応用基礎レベル共通の内容

【上記プログラムの実施体制】

  • 上記プログラム(リテラシーレベル・応用基礎レベル)は,数理・データサイエンス教育研究センターによって推進されます.自己点検・評価も,同センターによって実施されます.
  • また,これらプログラムの実施に当たっては,基幹教育院(低年次教育を管理,LMSを運営),システム情報科学研究院(科目担当教員),サイバーセキュリティセンター,ラーニングアナリティクスセンターが協力しています.

【関連科目】

  • データサイエンス概論:誰もが受けられるデータサイエンスの基礎科目.可能な限り集中講義形式で実施(2021年度は9月冒頭に実施).資料はこちら